愛情過多

川口駅でいちばんでっかい書店が潰れていた
まさか潰れるとはな
馴染んだものが無くなるのと同時に
夜の川口駅は光の要塞と化してしまった
マンションがどっかんどっかん建っている
電車から見るとちょっとこわい
いとしさが何事もなく消されるのはこわい


浪人の一年間、なんだったんだろうなあとふとんのなかで問う
答えはいらないね
「なんだったんだろうなあ」
はやく外にでよう



すべて終わったら。あの娘と飲みにいこう
話はそれからだ